猫を飼っていると、家族みんなにベタ慣れしているわけでもないのに、自分にだけ近づいてきたり、甘えてきたりする瞬間があります。「気のせいかな?」と思いながらも、なんとなく嬉しくなってしまう、そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実は猫には、自分が「好き」と感じた人間にだけ見せる独特の態度があります。
その行動の意味を知ると、日々の猫との関係がぐっと豊かになります。
この記事では、猫が心を許した相手だけに向ける4つの態度を詳しく紹介していきます。
猫が好きな人にだけする態度① ゆっくりとまばたきを返してくる
猫と目が合ったとき、ゆっくりと目を閉じてまた開く仕草を見せてくれたことはないでしょうか。
これは猫の世界では「スローブリンク」と呼ばれる行動で、相手への信頼と愛情を示すサインです。
猫は本来、目を細めたり閉じたりする行動を、敵意がないと確信できる相手にしか見せません。野生の本能として、目を閉じることは無防備になることを意味するため、信頼していない相手にはできない行動なのです。
逆に、猫から視線を向けられたとき、こちらからゆっくりとまばたきを返すと、猫が同じように反応してくれることがあります。これはいわば猫語での「大好きだよ」というメッセージのやり取りです。
日常のなかで猫にスローブリンクをもらえた日は、その猫から確かに好意を持たれているサインと受け取ってよいでしょう。
猫が好きな人にだけする態度② おなかを見せてごろんとする
猫が足元でごろりと横になり、おなかを上に向けてくつろぐ姿は、見ているだけで癒されるものです。しかしこの行動、誰にでもするわけではありません。
猫のおなかは、急所のなかの急所です。
野生動物としての本能を持つ猫にとって、おなかを無防備にさらすのは、相手のことを完全に安全だと判断したときだけです。
つまり、あなたの前でごろんと転がってみせてくれる猫は、あなたのことを「絶対に危害を加えない存在」として認識しています。
ただし、おなかを見せているからといって、必ずしも触ってほしいわけではない場合もあります。猫によっては「見せるのはOKだけど触られるのはちょっと」というタイプもいるため、触れる前にそっと様子を確認するのがおすすめです。
おなかを見せる行動は、「あなたのそばは安心できる」という猫なりの最上級の表現です。
猫が好きな人にだけする態度③ 頭や顔をぐいぐいと押しつけてくる
猫が頭や顔をグイっとこすりつけてくる行動を「バンティング」といいます。顔の周りやあごの下には臭腺があり、そこを対象物にこすりつけることでフェロモンを残す行動です。
この行動をする相手は、猫が「自分のもの」「自分の仲間」と認めた存在に限られます。
猫が大切に思う物や場所にも行うことがありますが、人間に対してする場合は特別な意味があります。「あなたは私のグループの一員だ」と宣言しているようなものです。
散歩から帰ってきたときや、しばらく会えなかったあとにこの行動をされると、猫が再会を喜んでいる気持ちが伝わってきます。
バンティングをされたとき、やさしく頭をなでてあげると猫も満足そうにすることが多く、コミュニケーションとして自然にできる応答のひとつです。
猫が好きな人にだけする態度④ 鳴き声や鳴き方を使い分けてくれる
猫は本来、成猫になると他の猫に対してはほとんど鳴かない動物です。「ニャー」という声は、人間とコミュニケーションをとるために発達したと言われています。そのなかでも、猫が特定の人にだけ独特の鳴き方をする場合、それは深い信頼のあらわれです。
たとえば、短くちいさな「ミュッ」という声や、口を閉じたまま出す「ンー」といった鳴き方は、リラックスしていて機嫌が良いときに親しい相手へ向けられることが多い声です。
逆に、ご飯を要求するときや不満を訴えるときは、はっきりとした大きな声で鳴く傾向があります。
自分にだけ、いつもと違うやわらかい声で話しかけてくれるようになったと感じるなら、それは猫との関係が深まっているサインです。
猫の声のバリエーションに注目してみると、関係の変化がより楽しく感じられるようになります。
まとめ
猫が好きな人だけに見せる態度は、①スローブリンク、②おなかを見せてごろんとする、③顔をぐいぐい押しつけるバンティング、④鳴き声の使い分け、の4つです。どれも猫が意識してやっているというより、信頼している相手といるときに自然と出てくる行動ばかりです。
これらのサインに気づけると、毎日の猫との暮らしがより豊かで楽しいものになります。
「あ、今これをしてくれている」と意識するだけで、猫との距離がぐっと縮まった気持ちになれるはずです。
あなたの猫が今日どんな態度を見せてくれているか、ぜひ注意深く観察してみてください。


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